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アートが好きでごめんなさい

美術館巡り、アート、旅行、ときどきお祭り。気づいたら、いつもアートがそばにいた。

塩田千春『鍵のかかった部屋』に赤い服着て行ってきた!

アート アート-展覧会

こんにちは、goolegleuです!

ひさしぶりにアートネタです

『鍵のかかった部屋』パンフレット2015年のヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展で高い評価を得た塩田千春さんの「掌の鍵」
今回、その「掌の鍵」を再構成した帰国記念展が開催されているということで行ってきました!
なお、写真撮影、動画撮影、SNSでの拡散、すべてOKの案内あり

kaat-seasons.com

豊島の作品「遠い記憶」

私が初めて見た塩田作品は、「瀬戸内国際芸術祭2010」での豊島の作品「遠い記憶」。

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トンネル
内部

2010年は旧集会場内部にも入れました
※画像は瀬戸内国際芸術祭2010のときのもの

使われなくなった窓枠や扉を使ったトンネル状の立体作品
建物を貫くように続く扉のトンネル。老朽化のため現在は一部の鑑賞に制限されています

2010年当時、私はまだ現代アートというものがよくわかっていなかったので、この非現実的でダイナミックな作品にとても衝撃を受けました。

越後妻有の作品「家の記憶」

もう一つ、私が知っている塩田さんの作品は、新潟県の越後妻有地域で開催される「大地の芸術祭」での「家の記憶」という作品です(現在は「お休み中」)

www.echigo-tsumari.jp

私は「大地の芸術祭の里 越後妻有2014夏」で訪れました
メンテナンス中で鑑賞できませんでしたが、外からちょいと覗いてみたところ、黒っぽい糸が張り巡らされていたのを見ることができました

「家の記憶」

「遠い記憶」との再会。なんとなく塩田さんの思いと重なる

遠い記憶/塩田千春※こちらの画像は瀬戸内国際芸術祭2016夏会期のときのもの

実は、今年の夏にこっそりと瀬戸芸に行ってまして、そこで「遠い記憶」と再会してきました。
改めて2010年の画像と比べてみると雑草が生えて、より自然と一体化したというか、馴染んでいるように見えますね

2010年、2011年と連続で「遠い記憶」を鑑賞したんですが、今回は「瀬戸内国際芸術祭2016」で5年ぶりに再会、あのときはどんな感情でこれを鑑賞していたのだろうか、そんな自分の「遠い記憶」を思い出しながら鑑賞しました

作品自体の見た目は当時と少し変わっていましたが、見る人の積み重ねてきた経験や今の気持ちによっても作品の見え方って変わるんだなーってなことも考えていました。

塩田さんは、数多くの作品を制作してきたそのプロセスについて、

「実家にある自分の過去の靴を履きながら、サイズが変わったわけでもないのに違和感を感じ、懐かしい友人や両親までもが何か自分が抱いていたイメージと違うような感情の襞(ひだ)に触れるような小さなことがきっかけ」

と語っています。そんな塩田さんの思いと少し重なるような気がしました

そんな塩田さんの帰国記念展

神奈川芸術劇場の内部
塩田さんが今回開催する帰国記念展「鍵のかかった部屋」

会場となる神奈川芸術劇場は建設時に山下居留地の遺構が見つかった場所でもあり、現在でも建物の内外で遺跡の一部や出土品などを見ることができ、私も過去に施設の横の遺構跡の展示を見たことは有りましたが、内部に入るのは初めてでした。これがなかなか広々とした素敵な空間で大変見応えがあります

さて、そんな迫力のある施設内部を見ながら階段を登り、3階にある中スタジオへ。

入口の重い扉を開けると「ガチャっ」という大きな音が中に響きました

張り巡らされた赤い糸スタジオいっぱいに張り巡らされた赤い糸
扉を開けた瞬間、その赤く見える光と、中にいた鑑賞者の視線が一気に降り注ぎます
平日にもかかわらず結構沢山の人で賑わっていました。塩田さんの注目度が窺い知れます

実際に開けることができる扉扉は5つありますが、おさわりOKです。
実際に開けると「ギィィィっ」という音が部屋に響きます。赤い糸がその音を可視化しているようにも見えますね

赤い糸

部屋の一部には階段状のベンチが設置されており、座ってゆっくり鑑賞している方もいました。

1万5千個の鍵

奥の方へ進むと沢山の鍵が吊るされていました。ヴェネチア・ビエンナーレで使用された5万個の鍵のうち、今回は1万5千個が使われているそうです

吊るされた鍵一つ一つ違う形の鍵、中には面白い形のものもありました

部屋の奥には大きな鏡があり、より広い空間に見せてくれますが、その分赤い糸がより複雑に見えていました。鏡に映る作品にもきっと意味があるのでしょうが、それは鑑賞者の想像力に委ねられています

塩田千春展✕ダンス・音楽

今回の個展では、塩田作品との実験的とも言える共演が行われるそうです

・9月23日(金)〜9月25日(日):酒井幸菜さんによるダンスプログラム
・9月30日(金)〜10月2日(日):平原慎太郎さんによるダンスプログラム
・10月8日(土):神奈川芸術劇場・芸術監督の白井晃さんプロデュースによる音楽プログラム
・10月9日(日):神奈川芸術文化財団・芸術総監督の一柳慧さんプロデュースによる音楽プログラム
※開演時間等の情報はこちらをご参照ください

これらの時間芸術が、どのようにして塩田さんの空間芸術と混ざり合うのでしょうか
塩田作品をイメージした各パフォーマンスは、ちょっと見てみたい気がしますね

さいごに

さまざまなアート作品に出会うと、

あ、これって○○さんの作品っぽくない?

といった具合に、自分の知っている芸術家が浮かび脳が活性化するアハ体験みたいなことが起きるのですが、できれば作品の見た目ではなく、その作品から感じるものからアハ体験できるようになったら楽しいだろうなーなんて

いつか、そんな人間になりたい

思ったより小さな規模の個展でしたが、真っ赤な空間の中で色々と考えさせられました。
是非行ってみてはいかがでしょうか

私のように自分を見つめ直すいい機会になるかもしれませんよ

さぁ、あなたは何を感じますか?

塩田千春『鍵のかかった部屋』

会期:2016年9月14 日[水]
— 10月10日[月・祝] ※会期中無休


会場:KAAT(神奈川芸術劇場)

開館時間:10:00~18:00 (入場は閉場の30分前まで)

入場料:
一般:900円
学生・65歳以上:500円
高校生以下:無料
※障がい者手帳をお持ちの方とその付き添いの方1名は無料
※10名以上の団体は100円引き

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!