アートが好きでごめんなさい

芸術祭、美術館、旅行、ときどきお祭り。気づいたらいつもアートがそばにいた。

【中之条ビエンナーレ2017①】中之条町の玄関口「中之条伊勢町エリア」


お久しぶりです、goolegleuです!

 

今さら感漂うタイトルで驚かせてしまってすみません

今年初の更新となります。あけましておめでとうございます

 

今となっては完全に気まぐれブログとなってしまった当ブログも気がつけば4年目に突入していました。

確実に更新頻度が低くなっていますが、どこにも出かけてなかったわけではないので完全にやる気の問題です、すみません。

ということで、だいぶ古いネタになってしまいますが、まずはリハビリ程度に中之条ビエンナーレ2017の記事を頑張って書いてみようかと思います

目次

2017年で第6回目を迎えた中之条ビエンナーレ

2017年は9月9日(土)~10月9日(月)で開催されました。

中之条ビエンナーレは2007年に始まりましたが、個人的には2013年,2015年に続いて3回目の訪問となりました。

▼中之条ビエンナーレ2015の記事は以下のリンクからどうぞ

中之条ビエンナーレ2015に行ってきた!印象に残った作品をエリア毎に紹介します(前半)

中之条ビエンナーレ2015に行ってきた!印象に残った作品をエリア毎に紹介します(後半)

 

2017年は新しく名久田エリアが追加され、今回は6つのエリアで開催されました

中之条ビエンナーレ2017会場マップ

 

こうして見てみると群馬県中之条町ってかなり広いですね。この中に約50箇所の会場があるわけですから見るのも大変です。2013年に初めて行ったときは2日間かけて回りましたが、六合エリアと沢渡暮坂エリアは見ることができませんでした。

そのため2015年からは3日間かけて見るように計画を立てています。それでも映像系の作品など鑑賞時間の長いものは最後まで見ることはできないので、ゆっくり見たい方は1日1エリア~2エリア程度で計画して行くことをおすすめします。

ということで、今回も2015年同様3日間かけて巡ってきました。

【中之条ビエンナーレ2017①】中之条町の玄関口「中之条伊勢町エリア」
【中之条ビエンナーレ2017②】新会場として追加された「名久田エリア」
【中之条ビエンナーレ2017③】「日本で最も美しい村連合」に加盟する「伊参エリア」
【中之条ビエンナーレ2017④】ゆったりとした時間が流れる自然豊かな「六合(くに)エリア」
【中之条ビエンナーレ2017⑤】中之条伊勢町と六合を繋ぐ中継地点「沢渡暮坂エリア」
【中之条ビエンナーレ2017⑥】古くから湯治場として親しまれている温泉街「四万温泉エリア」

移動はやっぱり車が便利!

冒頭でご紹介したとおり中之条町は大変広いです。バスなどを使って歩いて回る人もいるみたいですが、各会場近くにはだいたい駐車場がありますし限られた時間の中で効率よく回るにはやっぱり車が断然便利だと思います。

ですが、一部道が狭いところもあるので大きめの車は厳しいかもしれません。レンタカーを利用する場合は軽自動車やコンパクトカーを借りるのがよいと思います

▼駐車場の場所は公式サイトの会場マップで確認できます。この会場マップは作品の位置はもちろん、トイレの場所なども確認できて大変便利なのでgoogleマップのマイマップにインポートして使わせていただきました

作品鑑賞パスポートとガイドブックについて

会期中、全会場にて何度でも作品を鑑賞することができる作品鑑賞パスポートはスタンプラリーの台紙にもなっています。押したスタンプの数で特典も受けられるので大変お得です。

2017年の特典は以下のとおりでした

●15ヶ所制覇特典

【特典1】
四万温泉 旅館・ホテル宿泊料10%割引券をもれなくプレゼント

【特典2】
温泉無料入浴サービスをもれなくプレゼント
・四万清流の湯
・沢渡温泉共同浴場
・長英の隠れ湯

●31ヶ所完全制覇特典

【特典3】
「中之条ビエンナーレ・オリジナルグッズ」をもれなくプレゼント

 パスポートの販売所は何箇所かありますが、私は通運ビルでGETしました

パスポート、ガイドブック、パスケースのセットは当日券で一人2300円です。
それぞれ別で買うとパスポートは1000円、ガイドブックは1000円、パスケースは400円なのでセットで買うと100円お得ですね。

ガイドブック、パスポート、パスケース

ちなみにパスケースは2015年に買ったものと同じだったので、今回は購入しませんでした。

そういえば、2013年はパスポートとガイドブックのセットは1000円だったんですよね
ガイドブックは今より少し薄めのものでしたが、それでもだいぶ安かったと思います。

近年多くの芸術祭が開催されるようになってきましたが、パスポートケースが販売されない芸術祭もあるので、これがある芸術祭は個人的にポイントが高いです
でも、芸術祭のパスポートはどこもだいたい同じサイズなので、パスケースが売ってなくても他の芸術祭のパスケースを使いまわすことができるんですけどね

近藤公園胡桃沢

「ひとしずくの前」/クラウディオ・ベオルキア

「ひとしずくの前」/クラウディオ・ベオルキア

家庭で日常的に水回りで使用している道具を住民の方に貸りて型をとったそうです
コップやペットボトルなど、日常的に目にする容器の内部容量について意識が向くような作品です。

草むらの中にもさりげなく展示してある
▲わかりにくい場所にも作品が展示されていました

胡桃沢川で遊ぶ親子
▲胡桃沢川で親子が遊んでいました。川の近くに作品を展示したのは、きっと作者の水への感謝の気持ちがあったからなんでしょうね

これらの作品は中之条ビエンナーレの期間終了後、協力した方々の自宅で保存されたようです。地域と一体となったプロジェクトだったんですね

 

近藤公園の中を通り、駐車場まで戻る際に公園内でワークショップが開催されていたのを思い出しました

ガチャガチャのカプセルに絵を書くワークショップ
▲こどもわーくしょっぷすくーる@ぐんだいびじゅつ(2013年)

当時のことを妻と懐かしく話していたら、そのときの群馬大学の関係者と思われる方が話しかけてきてビックリ。

そんなに大きな声で話していたわけでもなく近くに人の気配も感じませんでしたが、まさか聞こえていたなんて・・

こういう思わぬ繋がりが生まれるのも芸術祭の素晴らしい所ですよね。

旧廣盛酒造

旧廣盛酒造
▲「旧廣盛酒造」は、明治18年(1885年)創業の蔵元。酒造としての役目を終え、現在はリノベーションされてイベント施設として利用されています

「ブルーオデッセイ」/福島 陽子

「ブルーオデッセイ」/福島 陽子

物事の二面性に興味があったという作者。
頭の中に浮かんだ忠実なイメージをただひたすら形にしていったそうですが、ブランコは二面性の象徴として、迷いを含んだ人の一生をイメージしているようです。

青い球体
▲ブランコの下に散らばるガラス片。輝きと刺々しさを持つ青い球体は、地球での営みの厳しさと輝かしさを表しているように見えます

「けもの道」/佐野 彩夏

「けもの道」/佐野 彩夏

▲作品鑑賞パスポートの表紙にもなっている鹿ちゃんが登場する映像が流れていました
けものと精霊が行き来する様は、宮崎駿先生のあの作品を思い起こさせますね

「時を綯う」/光主 あゆみ

「時を綯う」/光主 あゆみ


▲幾多にも重なるリングには一つ一つ糸が巻かれていました。その見た目は滝のようで、静寂な空間にその音が聞こえてきそうでした

扉の奥に光る物体
▲2階へ上がると、扉の奥になにやら光るものが

「Anicca」/yukaotani

「Anicca」/yukaotani

溶けていく仏像

▲仏像は飴で作られているため、このように溶けてやがて形がなくなっていきます。
この作品の概念は瞑想の美学に由来しているそうですが、この仏像たちに思いをめぐらすことで、心身の静寂を取り戻せるようなそんな気がしました。

「Three light diffractions」/三好 由起

「Three light diffractions」/三好 由起

この作品のメッセージは、見る角度、位置、時間、天気によって複雑に変化するのではないでしょうか

上之町商店街

上之町商店街
▲精肉店、焼きまんじゅう屋、電気屋、薬局と以前は賑わいを見せていた商店に作品が展示されています

「自己」/古屋 崇久

「自己」/古屋 崇久

己という存在とは何か。鏡で見る「私」と他者の見る「私」は同じなのか

▼前置きもなく「私を描いてください」と作者自身がお願いし、初対面の中之条町に暮らす方々に30秒で書いてもらった絵を元に、自己と他者を考察してみたそうです

中之条町の住民に書いてもらった「私」
結果として、私が見る「私」と他者の見る「私」の差異は【鏡で見た「私」と頭のなかに思い浮かべた「私」】程度のものだったようです

「日常の発光(行き止まり)」/サイモン・ウェザム

「日常の発光(行き止まり)」/サイモン・ウェザム

▲空き瓶や看板など、街中に存在する物の内側から録音された日常の音が金属製のドアを介して流されていました。かつて賑わった商店の目の前を車が通過する時、閉ざされたシャッターを介して聞こえてくる音もまた日常の音。見るものにその重要性を再確認させてくれます

「The gift exercice:Invitation2」/新井 麻弓+ニナ・ウィリマン

「The gift exercice:Invitation2」/新井 麻弓+ニナ・ウィリマン

▲かつて町の電気屋さんだったこの場所では、物々交換のようなことが行われていました。見知らぬ者同士がどのように関係性を築くかという問いに対するリサーチワークなんだそうです。
ちなみに作者の新井 麻弓さんとニナ・ウィリマンさんは、この場所で25日間生活をしたそうです

「藪の中」/魚住 哲宏+魚住 紀代美

「藪の中」/魚住 哲宏+魚住 紀代美

設置された複数のスピーカーから日常会話が聞こえてきました。薄暗い空間に突然顔が現れる不気味さから子供が泣き出して出ていってしまいました

些細な物語が構成されている

それぞれのスピーカーごとに些細な物語が構成されています

スピーカーからは日常会話が聞こえてくる

つむじ

つむじ
▲カフェや雑貨屋、足湯などがある「つむじ」は、2010年にオープンしたふるさと交流センターです

13歳のおばあちゃん犬
▲入り口の横に哀愁漂う犬がいまいた。13歳だそうです

「BARDO-痕跡-」/MAU

「BARDO-痕跡-」/MAU

▲つむじホールの天井に裝束がつるされていました。9/23,9/24,10/7,10/8にここでパフォーマンスが行われたようです

中之条町郷土芸能発表会
▲つむじ広場ではこの日、中之条町郷土芸能発表会が行われていました。中之条町に古くから伝わる郷土芸能で、3つの太々神楽と5つの獅子舞が披露されていました

餅まき

紅白の餅まきも行われていて、大変賑わっていました

紅白餅

旧竹の家

竹の家
▲戦時中の疎開先のひとつであったという「たけのや」。旅館だったのでしょうか

「Nowhere/Somewhere」/佐藤 令奈

「Nowhere/Somewhere」/佐藤 令奈

真珠のような美しい光沢。この作品は旧第三小学校の作品と対になっているみたいです

下駄箱

思い出
▲疎開時の中之条の風景でしょうか。中之条の豊かな自然が子どもたちの日常を支えていたんですね

博物館ミュゼ

博物館ミュゼ
▲博物館「ミュゼ」は、明治18年(1885年)に開校した旧吾妻第三小学校の校舎を利用した歴史民俗資料館。明治初期の洋風学校建築の数少ない建造物として群馬県指定の重要文化財にもなっています

「煙突のある風景」/山田 悠

「煙突のある風景」/山田 悠

旧廣盛酒造の切られた煙突

旧廣盛酒造の煙突は2011年に上部5mが解体されたそうです。

貴重な写真
▲長かった煙突は、個人的に撮った写真や資料館に保管されていた写真の中に意図せず写っていました

「歴史の庭」/木村 吉邦

「歴史の庭」/木村 吉邦

庭にそびえ立つ大木

木村さんの作品は、撮影禁止となっているミュゼの既存展示物に混在させて展示してあるため撮影できませんでしたが、屋外の作品は撮影可能でした

かねんて倉庫

かねんて倉庫

「トキハナツ」/井出 高史

「トキハナツ」/井出 高史

10/8には、書と音のライブパフォーマンスが行われたみたいです

墨と水滴が響き合う実験的パフォーマンス「と・き・は・な・つ」 | 中之条ビエンナーレ NAKANOJO BIENNALE

森ラジオ ステーションみたい

この感じ。いちはらアート×ミックス2014の「森ラジオ ステーション」を思い出しました

中田木材

2013年と同じ場所

「Il Mondo e una grande Casa2」/クリスティアン・ボッフェッリ

「Il Mondo e una grande Casa2」/クリスティアン・ボッフェッリ

▲2015年に初めて作品を創ったスペースに帰還した作者。2015年の画像を確認したら確かに同じ場所に同じような絵が書かれていたけど、何が変わったのか

「プロトタイプ」/サム・ストッカー

「プロトタイプ」/サム・ストッカー

▲中田木材とその建物の歴史に関するリサーチから、物質的に展示空間に応えるインスタレーションを作ることが作者の意図するところなんだそう

「人間が話す自然の物語」/ジェイミ・ハンフリーズ

「人間が話す自然の物語」/ジェイミ・ハンフリーズ

日本の林業の過去と現在から、人間と「自然」の関係性を思慮する映像作品

「Sakuhanakuchiru」/東城 信之介

「Sakuhanakuchiru」/東城 信之介

▲この作品は劇場型インスタレーションで、一方向からしか見ることができなかったみたいですが、意図せず見えない方向から現れる派生した表現を見てしまったかもしれません

通運ビル

通運ビル
▲吾妻通運の跡地である「通運ビル」は中之条駅を降りてすぐの場所にあります。オフィシャルショップ兼インフォメーションセンターにもなっています

「FASHION DESIRE」/ナマイザワクリス

「FASHION DESIRE」/ナマイザワクリス

▲ふと見ると「ご自由にお取りください」という案内看板が。服や靴などが散乱している理由がわかりました。壁には初日の様子が放映されており、それはそれは壮絶な人間同士の戦いの様子が繰り広げられていました。

中之条駅壁面

「中之条三十三観音めぐり」/TETTA

「中之条三十三観音めぐり」/TETTA

▲中之条の町民33組が観音に扮して「三十三観音」を表現しています。一つ一つ写真をよく見るとなかなか面白かったですね。
中之条のシンボルである嵩山には実際に三十三観音が点在しているらしいですね

もりやま

もりやま

「中継地点」/阿部 浩之

「中継地点」/阿部 浩之

「目的地を決めずに歩くことと制作することは似ている」と作者はいいます

旅行や滞在先で採集したものたち
▲旅行や滞在先などで万歩計を持って歩き、10000歩付近の場所で立ち止まり、まわりにあるものを採集してみたり

カメラを上空に投げて撮影
▲ある場所で立ち止まってカメラにセルフタイマーをセットして上空へ投げてみたり

歩きながら、あいまいな関係や物やきっかけを探した記録がそこにありました

伊勢町民家

「Big city in the house」/元木 孝美

「Big city in the house」/元木 孝美

床に置かれた街のミニチュア模型を手元の双眼鏡で見る作品

まったく別のもののように見える
▲こうして覗くと、まったく別の風景が見えます

裏に貼ってあるだけ

長かったですが、中之条伊勢町エリア終わりです

つづく