アートが好きでごめんなさい

主にアートイベントへ行ったときの記事を書いているブログです

「和のあかりx百段階段2018」有形文化財と無形文化財のコラボが魅せる不思議な世界


和のあかりとは

和のあかりx百段階段2018

2015年に第1弾として、ホテル雅叙園東京の有形文化財である百段階段に無形文化財である青森ねぶたをコラボレーションするという斬新な展示が話題となり、これまでに累計23万人を動員した人気企画で都内最大級のあかりのアートイベントです。

とまぁ、わかったようなことを言っていますが実は初参戦ですw

第4回目となる2018年は、7月7日(土) ~ 9月2日(日)の期間で開催されました。

「祭り」「アート」「デザイン」「職人」「テクノロジー」をテーマに、昨年(2017年)の2倍近い63団体以上、約1000点の作品が集結するシリーズ最大規模での開催とあって、初日は大変な混雑だったようです。

▼こちらは出展された作家さんのtwitter

大体のアートイベントの情報はキャッチしていたつもりですが、和のあかりについては全く知りませんでした。。なんで誰も教えてくれなかったんでしょう?

今回、運良く知人からチケットを譲ってもらえたので会期終了直前の8月30日(木)に行ってきました!

とにかく豪華な雅叙園館内

ホテル雅叙園
▲会場のホテル雅叙園東京。今年(2018年)で創業90周年を迎えたそうです!

雅叙園の豪華なエレベーター
▲地下の駐車場に車を停めて、エレベーターの前まで来てびっくり!こんなに装飾の派手なエレベーターは初めて見ました。螺鈿(らでん)細工というらしいですね。エレベーターの中もキラキラと輝くド派手な装飾が施されており、まるで宝箱の中にいるようでしたよ。

雅叙園の豪華な廊下
▲雅叙園は建設当時「昭和の竜宮城」と呼ばれていたそうですが、1階の廊下へ出ると、まさに竜宮城のような世界が広がっていました。

回廊の彩色木彫板と天井装飾画
▲回廊の壁画も圧巻で、とにかく豪華すぎます!

螺鈿細工のエレベーター

百段階段エレベーター 獅子
百段階段へ行くためのエレベーターも螺鈿細工が施されていました。このエレベーターで3階まであがります。平日の14時くらいでしたが、特に混雑することなくスムーズに入場できました。

和のあかりインスタグラムキャンペーン
「和のあかり Instagramキャンペーン」なるものも実施されていたようです。

3階に到着、百段階段までの道のり

金澤萌/土のかまくらプロジェクト

金澤萌/土のかまくらプロジェクト

▲3階でエレベーターを降りて麻の大きな暖簾をくぐると、まず目に飛び込んでくるのがこのかまくら

かまくらの中
▲かまくらは実際に中に入ることができます。ちなみに目の前の暖簾はみつる工芸さんの作品です。

nugoo/蛍と花火

nugoo/蛍と花火

▲そして天井を見上げるとnugooさんの作品。nugooさんは、手ぬぐいから生まれた晴雨兼用折りたたみ日傘などを販売する注染(ちゅうせん)本染め手ぬぐい専門店だそうです。

鈴木茂兵衛商店
▲水戸の提灯屋鈴木茂兵衛商店さんの作品は、手を叩くと灯りが点いたり消えたりする仕組みになっていました。

橋田裕司/カンガエル

橋田裕司/カンガエル

とまぁ、こんな感じでエレベーターを降りただけで次から次へと作品が出てきます。全部は紹介できませんが、中には「え?これも作品なの?」ってものもいくつかあるので見逃さないように注意が必要です。

和のあかりの作品キャプション
▲このような作品の説明用プレートがあるので、そのフロアに何の作品があるのか確認することができます。先にプレートを探した方が作品を見逃さずに済むかもしれませんね

トートバックやリュックを持参すると便利かも

百段階段はこちら
▲そういえばまだ百段階段にたどり着いてなかった。。すべてが初めてなので、この時点でかなり頭がいっぱいに。「こりゃブログ書くの大変だなー」と少々憂鬱になりながら先へと進む僕なのでした

靴を脱ぐスペース
百段階段に行く前に、このスペースで靴を脱ぎます

柳井金魚ちょうちん祭りの金魚型の提灯
▲天井には、柳井金魚ちょうちん祭り山口七夕ちょうちんまつりのちょうちんが展示されています。金魚型のちょうちんが柳井ちょうちん祭りのもので、丸い形の紅ちょうちんが山口七夕ちょうちんまつりのもの(写ってませんが)なんですね。同じ場所に混ざって展示されているので最初違いがよくわかりませんでした。

靴を脱ぎます
▲靴はビニールに入れて持ち歩く必要があります。会場では必ず写真は撮るかと思いますが、その都度床に靴を置いて写真を撮るのは大変ですよね?
なので、大きめのトートバックやリュックを持参して靴をしまっておけば両手が使えて便利かと思います

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秋田竿燈まつり(秋田県秋田市)

▲階段を数段降りると竿燈まつりの展示があって、その横にミュージアムショップがあります。もちろん、ここを見るのは最後にします

ミュージアムショップ

やっと百段階段に到着

そんなこんなで、やっと百段階段にたどり着きました!

百段階段

百段階段といえば、個人的には茨城県大子町の十二所神社百段階段のイメージがあったので高さがあるのかと思っていたんですが、雅叙園の百段階段は高さよりも奥行きを感じましたね。館内にこれ程の規模の階段があるとはびっくりです。

百段階段は、ホテル雅叙園東京の前身である目黒雅叙園3号館にあたり、1935(昭和10)年に建てられた館内で現存する唯一の木造建築で、99段の長い階段廊下が7部屋の宴会場を繋いでいます。類稀な建築・美術による空間美から昭和の龍宮城とも呼ばれ、2009年には東京都指定有形文化財に認定されています。

ここから、百段階段に接続された各部屋を見て回ります。このイベントのメインですね

十畝の間(じっぽのま)

十畝の間の作品

日本画家 間島秀徳氏の作品
▲写真がうまく撮れていませんが、日本画家である間島氏が6年の歳月をかけて完成させた幅6.8m、高さ2.2mに及ぶ3部作は、この部屋で一番大きな作品です。

折花作家 三谷基氏の作品
▲折花作家の三谷さんの作品は、優しい灯りが魅せる立体感が美しかったです

こけし作家 林貴俊氏の作品
▲鶴の恩返し?

竹取物語?
▲竹取物語?

ミニかまくら
▲かさじぞう?

土のかまくらプロジェクトによるミニかまくらの中には様々な童話の世界が詰まっていました。

ひっそりと隠れるこけし
▲こけしの作品は会場のいたるところに展示されていたんですが、中にはこんなわかりにくいところにひっそりと隠れているものもありました。行きは気が付かなかったけど、帰りに見つけたこけしがちょいちょいありましたよ。こういう宝探しみたいなのは楽しくていいですね

百段階段のこけし
▲百段階段の一段一段にも、こけしが展示されていました

眠るこけし
▲ここにも

小さなエレベーターガール
▲実は百段階段エントランスへ向かうエレベーターの前にも小さなエレベーターガールがお出迎えしてくれていたのですが、みなさん気が付きましたでしょうか?

石巻こけし劇場⑥
▲部屋から部屋へと移動する途中で「石巻こけし劇場」なる寸劇も展開されていて、こけしが結構幅を利かせていました

ちなみに、これらの石巻こけし達ですが、イベント終了後どうなっているかと思ったら・・・

 

ヤフオクに出品されていましたw

漁樵の間(ぎょしょうのま)

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立田龍宝、北村春一、手塚茂樹/青森ねぶた祭り

▲今回一番見たかった作品です。この部屋に入った瞬間の緊張感というか威圧感は半端なかったですね。

このねぶたの凄いところは、流派の異なるねぶた師(それぞれが別の師匠をもつ)「立田龍宝氏、北村春一氏、手塚茂樹氏」による合同作品だということ。テーマは竹取物語

水面に映るねぶた
▲鏡面の床に映るねぶたは、その起源だと言われている七夕の灯籠流しをイメージ

3流派のねぶた師による合同作品

漁樵の間の彫刻

漁樵の間の装飾
▲その迫力ゆえ、部屋に施された彫刻に気づくのが少し遅れましたが、柱だけでなく四方の欄間や床の間や天井に施された美しい絵画や彫刻も見どころです

草丘の間(そうきゅうのま)

草丘の間の作品

MIRRORBOWLERの作品
MIRRORBOWLER (ミラーボーラー)は、グラフィックデザイナー、写真家、美術家、照明技師など様々なジャンルのメンバーからなり、数多くのミラーボールを使って無数の反射と光を放つ神秘溢れる幻想的な空間を創り出すアート集団だそうです。

宇宙船ジャガー号ではない

千葉の星「ジャガーさん」が居てもおかしくないんじゃないかな

静水の間(せいすいのま)

早川鉄兵氏の切り絵作品

滋賀県米原市の地域おこし協力隊として活動し、その任期中にイベントで発表した切り絵が評判となり、切り絵作家の道を歩み始めたという早川鉄兵さん。滋賀県米原市に伝わるヤマトタケルの物語を表現した作品が展示されていました。

早川鉄兵 x toumei

早川鉄兵 x toumei

今回は、アクリル樹脂メーカーのトウメイとコラボした作品も展示。

猿

白黒の切り絵とは異なるカラフルさが、何か昔話のキャラクターが現代に蘇った感があっていいですね

リス
▲「このリス欲しいぃ!」って叫んでるマダムがいらっしゃいましたw

常信明子/ことぶき

常信明子/ことぶき

▲二間続きになっている静水の間には七宝作家の常信明子氏の、思わず食べたくなっちゃうお寿司の作品も展示されていました。

星光の間(せいこうのま)

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▲星光の間へ入ると、天井に照明作家村松さちえさんの和紙のランプ。優しくて温かい灯りが癒やしてくれます。

ほおずきの作品

落ち葉の作品
▲ほおずきや落ち葉などを使った川村忠晴氏の作品ですが、灯りが弱く、ちょっとスマホだと厳しかったですね。改めて良いカメラが欲しいと思いました

「Secret Wood」の作品

こちらは木製ジュエリーを制作しているSecret Woodさんの作品

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滝?
▲これもスマホだとちょっと撮るのが難しかったんですが指輪の中には、山(富士山?)や滝?などの大自然が閉じ込められていました

ガラス作家 久保裕子氏の作品

こちらは、ガラス作家久保裕子さんの作品

ガラスの中で泳ぐ金魚
▲ガラスと金魚って、相性いいですよね

清方の間(きよかたのま)

すごい木工プロジェクト/神々のお面

すごい木工プロジェクト/神々のお面

日本の神々のお面
▲さまざまな日本の神々のお面が宙に浮いています

上出惠悟さんの作品

こちらは九谷焼の湯呑。上出長右衛門窯が60年間描き続けている「笛吹」というモチーフ。ブラックライトを当てるとガイコツだけが光る仕組み

ブラックライトで光る

山田全自動の作品

山田全自動さんの浮世絵風の俳画は思わずプっと吹いてしまうネタばかり

もう行かなくなった美容室の前を通る時の軽い緊張感

もう行かなくなった

美容室の前を通るときの

軽い緊張感

電話に出れなくて数秒後にかけ直したのに出てもらえない理不尽さ

電話に出れなくて

数秒後にかけ直したのに

出てもらえない理不尽さ

現代のあるあるを浮世絵風の画で見せているところが面白いですね

安楽雅志/大砲ビール

安楽雅志/大砲ビール

▲これは廊下にあった安楽雅志さんの作品。どこか懐かしいけど何かが違う。ユーモアのある昭和レトロ風なインパクト強い作品でした。

頂上の間(ちょうじょうのま)

一葉式いけ花 次期家元 粕谷尚弘氏の作品
▲一葉式いけ花 次期家元 粕谷尚弘氏とNAGAE+のダイナミックなコラボ作品の手前にある座布団も実は洛中高岡屋による「おじゃみ座布団」という作品

タイル
▲床一面に敷かれたタイルが冷房で冷やされ、ひんやりとして気持ちよかったです

篠原風鈴本舗
▲天井を見上げれば、篠原風鈴本舗さんの江戸風鈴がいっぱい!

第8の部屋

その昔、化粧室として使われていた第8の部屋が特別開放されていました

中川ケミカル/光の屏風

中川ケミカル/光の屏風

▲スマートイルミネーションでも体験したことのある、中川ケミカルさんの「光のらくがき」。ここでは「光の屏風」として展示されていました

タカラトミーアーツガチャ
▲タカラトミーのガチャブランド「パンダの穴」シリーズから、和や夏を感じる商品や、「シャクレルプラネット」などが展示されていました。つかネーミングセンスがヤバい

アニベコ
▲ガチャを回すとこんな感じで人気シリーズの商品が現れますw
史上初のガチャ展示。斬新な展示方法ですね。

松枝悠希氏の作品
▲非常口のあいつが飛び出している松枝悠希氏の作品とか

第8の部屋は狭いのもあるんですが、人の流れが悪くとても混雑していましたね

ところで、百段階段は何故99段なのか

99段目

昔から日本では数の多いものを「百」や「千」と表現しました。この階段も永遠に続くような長い階段なので「百段階段」と呼ばれていますが、実際には99段までしかありません。それはなぜか?

一言で言うと「縁起担ぎ」のため なんだそう

奇数は「陽数」。縁起の良い数だから。説

昔から、奇数は縁起の良い数とされています。例えば日本の五節句。1月7日「人日の節句」、3月3日「桃の節句」、5月5日「端午の節句」、7月7日「七夕」、9月9日「重陽の節句」。他にも「七五三」「三三九度」「三人官女」「五人囃子」「ひな壇の段数」も5段、7段・・など・その縁起の良い奇数の中でこれ以上ない大きな数字を2つ重ねて99段となった説

「未完の美学」。完璧な数字より、発展性のある数字に。説

「月は満ちると欠ける」と歌でも詠まれた様に、完璧な状態は長く続かないという考えから、あえてひとつ数字をひいたという説。100という完璧な数字(整った数字)から1を引いて、まだ良くなる余地を残した99段にしました。
日本の家屋には人目につかない場所にあえて未完の場所を作るという験担ぎもあったそうです。

十畝の間(じっぽのま)の向かいの化粧室

一通り作品を見終わったあと、頂上の間から十畝の間のところまで百段階段を一気に降りてきました。階段を挟んだ向かいにお手洗いがあります

十畝の間の向かいの化粧室

弦間康仁氏の「長崎ランタンフェスティバル」の照明演出
▲ここでは、照明作家 弦間康仁氏による「長崎ランタンフェスティバル」の照明演出の展示がありました。

キャンプファイヤー?
▲これも弦間康仁氏の作品。小人がキャンプファイヤーしてました

これまで見てきた作品の関連商品がミュージアムショップで手に入る!

さて、後回しにしていたミュージアムショップ。帰りに立ち寄りました

今回の展示作品の関連商品が手に入るだけでなく、和小物などのセンスのある商品がずらりと並ぶミュージアムショップ、見ているだけでも楽しいです。

これまで見てきた作品の関連グッズが手に入るのは嬉しいですね!

川村忠晴氏の作品
▲星光の間に展示してあった川村忠晴さんの作品は3000円

静水の間に展示してあった早川鉄兵さんとトウメイのコラボ作品
▲静水の間の早川鉄兵さんとトウメイのコラボ作品は900円~

ポストカード

ステッカー
▲昭和風イラストの安楽雅志さんの関連商品。ポストカードが162円でステッカーは432円

シャクレルプラネット
▲第8の部屋では見ることしかできなかったシャクレルプラネット。ここでは実際に本物ガチャを回すことができます。

たき火の小人
弦間さんの作品。小人だけだと1080円。たき火(ミニスポットライト)は4104円みたいです。

有田焼の排水口カバー
▲個人的に気になってしまったのは、この有田焼の排水口カバー。おしゃれ!

さいごに

今まで開催されていることすら知らなかった「和のあかりx百段階段」

自分と同じく、和のあかりについてまだ知らない人に届けばと思い、本当はイベント期間中に投稿したかったのですが、元々書くのが遅いのとイベントの規模がデカすぎたため、残念ながらイベント終了後の投稿となってしまいました。

実際に行ってみて、自分は日本についてまだまだ知らないことだらけなんだと痛感しました。
そもそも、目黒にホテル雅叙園東京というホテルがあることも知りませんでしたし、もちろん百段階段のことも知りませんでした。。そして百段階段が100段ではないことも。ねぶたの起源が灯籠流しだったこととか、とにかく知らないことだらけでした

そんな百段階段で、シリーズ最大の規模で開催された第4回。一番見たかった3つの流派のねぶた師による迫力ある作品が見れましたし、私の初めてが今回(第4回)で良かったなと思いました。

都内でのイベントということで駐車場料金が心配でしたが、百段階段のイベント参加者は、ホテル雅叙園東京の駐車場が3時間無料なので、ゆっくり見ることができました!

作品数は細かいのも入れて1000点ですから、たぶん見逃したものもあると思いますw(本記事では紹介していない作品もあります)

「祭り」「アート」「デザイン」「職人」「テクノロジー」をテーマにした和のあかり、様々な色彩とかたちを楽しめました。日本人って凄い!!

 

次回も絶対に行きます!できればいいカメラで撮りたい!

こけしがかくれんぼ

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!