アートが好きでごめんなさい

気付いたらいつもアートがそばにいた

【中之条ビエンナーレ2017④】ゆったりとした時間が流れる自然豊かな「六合(くに)エリア」

【中之条ビエンナーレ2017①】中之条町の玄関口「中之条伊勢町エリア」
【中之条ビエンナーレ2017②】新会場として追加された「名久田エリア」
【中之条ビエンナーレ2017③】「日本で最も美しい村連合」に加盟する「伊参エリア」
【中之条ビエンナーレ2017④】ゆったりとした時間が流れる自然豊かな「六合(くに)エリア」
【中之条ビエンナーレ2017⑤】中之条伊勢町と六合を繋ぐ中継地点「沢渡暮坂エリア」
【中之条ビエンナーレ2017⑥】古くから湯治場として親しまれている温泉街「四万温泉エリア」

長英の湯広場

重要伝統的建造物群保存地区に指定されている赤岩地区。

鑑賞パスポート「スタンプラリー」の特典入浴サービスが受けられる「六合赤岩温泉・長英の隠れ湯」のすぐ近くに作品が展示されていました。

「赤岩の風について」/石坂 孝雄

「赤岩の風について」/石坂 孝雄

名久田教場で陶管の作品を展示していた石坂さん。六合エリアでは木材を使っていますが、その場の雰囲気にあわせて材料を変えているのでしょうか。

船
▲波間を進む船。いや、沈んでいるのか

案山子
▲その様子をカカシが見守っていました

マリーゴールドの花畑▲すぐ近くにあるマリーゴールドの花畑。2015年と同じ光景がそこにありました。

お蚕さんの里
▲六合エリアのインフォメーション「お蚕さんの里」。会場情報だけでなく、重要伝統的建造物群保存地区に登録されている赤岩地区に関する資料もそろっています。

長英の隠れ家「湯本家」

長英の隠れ家「湯本家」
▲蘭学者の高野長英がかくまわれていたと伝えられる「湯本家」

「ユモト・イン・ザ・ボックス」/福島 ゆり

「ユモト・イン・ザ・ボックス」/福島 ゆり

▲湯本家の2階。そこに物語を入れる箱を作ってみたという作者。吾妻郡六合村赤岩地区で代々医者をしていた湯本家。かつて「この家の戸口に河童がやってきた」というのがこの家にまつわる物語

かっぱと医者の物語
▲隣の部屋にその物語が書かれた紙がありました。

すっかり日が暮れ、馬に乗って帰宅していた安清という医者。すると突然提灯の灯がふっと消えてしまい、川もんの仕業だと思った安清は腰の刀でこの辺りと思うところをサッと切り払うと、「ギャア」という声と、ドブンという音と一緒に何かが川の中に飛び込んだそう。皆が寝静まったその晩に、トントンと門を叩くもんがいたので出てみると・・・

なかなか面白い物語でした。調べてみると、この「河童の腕」の話が書かれた書籍がありました。

「長英の間」

長英がかくまわれていたと伝えられる「長英の間」にも作品が展示されていました。

「Still living with the shadow of lives-今も尚彼らは-」/山形 敦子

「Still living with the shadow of lives-今も尚彼らは-」/山形 敦子

一滴一滴と墨を垂らしそこに水を加えると、自ら行先を決めるかのように動き出し模様を描く墨の偶然性を生かして制作されたという作品。

青と黒の墨

固まったボンドのような素材
▲湯本家に置き捨てられた古いドアや、こんこん草履に使われる六合のスゲなどが使われています

▼湯本家3階

「シルクトリロジー コンパス・凝結・合図」/ヤーチュ・カン

「シルクトリロジー コンパス・凝結・合図」/ヤーチュ・カン

▲作品の中で、絹は職人の技量や技術と肉体労働、生活条件と移住の可能性、経済貿易と社会構造などの関係性が表現されています

蚕▲羽化した蚕たちは一体どこへ向かって飛んで行くのでしょうか。ていうか成虫って飛べましたっけ?

体が大きいことや飛翔筋が退化していることなどにより飛翔能力を全く持たない上、口吻が無いため餌を取ることは無い(カイコ - Wikipedia)

口が無くて飛べないなんて、カイコは羽化によって進化するどころか劣化してしまうんですね・・・

湯本家の裏庭
▲2階の外廊下から裏の庭に出られます

「-空-」/西島 雄志

「-空-」/西島 雄志

▲▼ジブリ感半端ない、そして完全に一致

https://image.space.rakuten.co.jp/d/strg/ctrl/9/5d677bb1c69fc38e188300207ecf2b11458486b8.12.2.9.2.jpeg

蔵の中の作品
▲裏手の蔵の中にも作品が展示されていました

「リキッドデイズ」/フランツィスカ・フルター

「リキッドデイズ」/フランツィスカ・フルター

▲生命と運を祝うシンボルであるフィンランドの伝統的なクリスマス飾り「ヒンメリ」の構造からアイデアを得たそう

ホタル小径の裏山
▲裏山の小径を歩き「修験道の家」に向かいます。栗がたくさん落ちてました

修験道の家

修験道の家
▲「修験道(しゅげんどう)」とは、山へ籠もって厳しい修行を行うことにより悟りを得ることを目的とする日本古来の山岳信仰が仏教に取り入れられた日本独特の宗教なんだそうですね

「橋本曼荼羅-赤岩-」/橋本 仁

「橋本曼荼羅-赤岩-」/橋本 仁

「曼荼羅(まんだら)」とは、色彩が鮮やかな絵図のこと

曼荼羅削りカス

その名のとおり、色彩豊かな世界がこの建物の中に広がっていました

ドローイング

絵画
▲赤岩地区に降り立ったその時から、ここに滞在したい、ここの空気を汲み取りたい。それ以外思えなかったと作者はいいます。感性豊かなアーティストさんたちは、きっと私が感じるもの以上の何かを感じているんだろうなと思いました。

屋根裏
▲屋根裏には蚕の繭のようなものがたくさん転がっていました。

赤岩の窓

「グーグル アンアース、ドローイングシリーズ」/ラディナ・ストイメノヴァ

「グーグル アンアース、ドローイングシリーズ」/ラディナ・ストイメノヴァ

▲グーグルアースにて、その空間の形が変形されて表示されることがあることに魅力を感じたという作者が、グーグルアースの画面の中で中之条の町を散策してみたそうです

昔々の家

昔々の家

「すべてをかんげんする」/下野 友嗣

「すべてをかんげんする」/下野 友嗣

鉄から出た錆▲大昔、隕石からしか取ることができなかったという貴重な鉄は神様として祀られていたそうです。人間の文明にとって重要な鉄から出た錆を、酸化の逆の還元をして世界そのものを還元できないかと作者は考えたようです

赤岩公民館

赤岩公民館

「風景と、その向こう側」/関 美来

「風景と、その向こう側」/関 美来

採取した土

美しい六合の風景を何度もカメラで撮影していたという作者。あるとき、それが何故美しいのか、そう感じた動機を考えることに意味があるのだと気がついたんだそうです。

▼公民館の入り口には、赤岩地区の散策マップと人づてに聞いた場所を頼りに採取された12ヶ所の土が展示してありました

12ヶ所の土
▲この土壌が風土を作り草木や作物を作る。そういった自然と人とが共存し形成してできた風景だからこそ「美しい」と感じるわけですね

かいこの家

かいこの家

「シルクトリロジー コンパス・凝結・合図」/ヤーチュ・カン

「シルクトリロジー コンパス・凝結・合図」/ヤーチュ・カン

▲湯本家にも関連作品を展示していた作者。命、時間、旅と生活に関した詩のプロジェクトが、ここ「かいこの家」でも展開されていました。

六合の里山に溶け込む詩
▲窓に書かれた文字は、里山の風景に溶け込んでいました

解読できなかった文字
▲残念ながら、どういった内容が書かれているのかはわかりませんでした

諏訪神社跡

「水茶屋 加爾達諾」/木村 吉邦

「水茶屋 加爾達諾」/木村 吉邦

▲蛮社の獄から始まる弾圧を逃れ中之条に潜伏していたという高野長英の伝説から、この地区の人々はどのようにして長英の逃亡を手助けしたのか。その物語を木村さんが考えて生まれた作品。

蘭学から西洋の知識を得ていた彼らは、16世紀に考案された暗号術「カルダーノ・グリル」を応用し、動く茶屋そのものを暗号装置とする通信手法を編み出した

茶屋自体が暗号装置とはどういうことなんでしょうか?

▲茶屋の下にはレールが敷かれていて動かすことができます。いくつか文字が書かれた行灯を並べると、茶屋を動かしたときに格子の隙間から「長英が潜伏していたと伝えられる中之条の地名」が浮かび上がるそうです。しかし今回も2015年のときも見ることができませんでした。イベントのときにしか見られないんですかね

六合の里山
▲この茶屋から見下ろす六合の風景はとても美しいです

ホタルの小径の裏山

「六合の奏・風鈴プロジェクト」/白根開善学校

「六合の奏・風鈴プロジェクト」/白根開善学校

裏山を通って戻る途中、風鈴がきれいな音を奏でていました。
なんとなく、瀬戸内国際芸術祭2016でのクリスチャン・ボルタンスキーの「ささやきの森」を思い出しました。そりゃもう長い坂道をひたすら上がった遠い遠い森の中にあって大変だったんですよ

setouchi-artfest.jpそれで「ふざけんなよボルタンスキー!」とかブツブツ言いながら必死でチャリを漕いだんですが、まぁ今となっては良い思い出です。

ここの作品も少し不便な場所にありますが、ささやきの森に比べたら全然余裕です。

風鈴
▲六合地区にある白根開善学校の生徒が作ったという風鈴は約300個。陶磁や竹、ガラスなど様々な素材を使用して制作したそうです

「赤岩 フラワーパーク」/三宅 光春

「赤岩 フラワーパーク」/三宅 光春

コスモス畑
▲迷路のようになっている場所もありました。この盛土の生き物が這った跡でしょうか

秋桜
▲自然豊かな六合エリアでは様々な植物を見ることが出来ます。しかし、芸術祭が開催される時期はハチがたくさん飛んでいて結構悩まされます。。そういえば、新潟の大地の芸術祭でもハチとかアブとかに悩まされました。これって芸術祭あるあるですかね。。

 

そして、六合エリア終了です!

 

つづく